CS8416DAI製作あれこれ

まず、このDAIを作ろうと思ったきっかけは、お気楽オーディオキット資料館のヒロさんのお勉強DACIIでした。
そもそも、オーディオ機器の自作を始めたのも、ヒロさんの自作系アイテムのおかげでしたから、すべては、ヒロさんから始まったわけです(笑

お勉強DACIIは192KHzに対応したDACを積んでいたのですが、レシーバーたるDIR1703が96KHzまでの対応となっています。
「これを192KHzで動かしてみたい!」
と思い始めたのがきっかけになりました。



上の画像が、最初期のものです。これで現在試作に出していて、近々出来上がってきます。
だけど・・・今見るとかなり無駄スペースが多いですね(笑









上から、無駄スペースを省いて縮小したものが

これになります。
がっつり圧縮されてます(笑

で、これで新たな試作でもどうしようかと思っていたのですが・・・・

 

ヒロさん
>沢山作って頒布しては?(と、誘ってみたりして)。



と、煽られてしまいました(爆
ここで俄然やる気が出てきましたので(笑)、人数によっては頒布しようと思ってます。

と、さらにヒロさんの掲示板で、

小林さん
>リセットですがりセット用のICを使ってはどうですか。

と、助言をいただきまして、新たにアートワーク起こしてみました。



なんか、さらに変わってますね(笑
クリックすると大きい画像になります。


基板の詳細を以下に書きます。


基板仕様
レシーバー:CS8416
入力    :同軸x2 , AUXx2。入力セレクト用ジャンパを用意。
出力    :レシーバーの仕様。ジャンパによりフォーマットを決定。
        :Left Justfied・I2S24bit(IIS)・Right justified・DirectAES3。
       :ヒロさんのDAC1794woDAIとピンコンパチ(ASRCの出力と同じ)
クリスタル :多分12.288MHz。内部生成と、クリスタル供給を選択可能。

になります。

掲示板を用意しましたので、欲しい方は書いていただけると人数の参考になります。

価格は、基板オンリーで\2,500 石込みで+\1,200あたりでしょうか。
やるならどちらかにしたいので、要望書いていただけると助かります。

発注トリガーは、2人、11人、23人・・・あたりでしょうか。


追記
基板業者が夏休みに入りました(泣
どこかいい業者無いでしょうか。
P板とか、調べてみるしかないなぁ。

 

7/26基板到着!
待ちに待った基板到着しました。

が、

Ver1.1・・・・ミスあったから修正したの送ったのにorz

基板メーカーやってくれました。
まぁ、手で修正可能な範囲ですが・・・ちょっと痛い。


↑一緒に発注してたもの。

ちょっとDAI、作ってきます(笑

出来ました!

ジャンパは、PC用のサプライ品を使っています。カラフルだし、取っ手付でちょうどいい(笑

と、ここでちょっと時間いっぱい。
検証は明日やることにします。

 

と思ったけどやっちゃいました(汗


実験風景です。
対象となるDACはCS4334。いわゆるProject85と呼ばれる構成(DAIがCS8412、8414じゃないけど)

まず問題は、
音が出るか!?
に尽きますよね。
結果は、バッチリです。I2Sモードで音が出ることを確認しました。
これなら、Ver3.xを作りに出しても問題なさそうです。

現在
44.1KHz、48KHz、96KHz、192KHz(規格外なのでノイズ交じり)で音が出ることを確認しました。
ただ、周波数切り替え時に一定時間ノイズになりますね。1〜2秒程度でしょうか。
DIR1703のピーと比較すると、ザーといった感じ。

実用上は問題ないでしょう。

追記:どうやら、つなぐ先のDACによって変わるようです。色々試してみないとダメそうですね。
まともに動くようになったCS8416+PCM1794では周波数切り替え時ノイズが出ません。
抜いてる時も平気でした。

あと、DACの電源ON時にデジタルケーブルを抜いていないほうが良いですね。
抜けてるとノイズがザーと出ます。テレビのチャンネルが合っていないような感じというのが妥当でしょうか。
追記:ここも同じですね。組み合わせによって変わるようです。

爆音ではないので、神経質になる必要はないです。

↑抜いてる時にはこんな感じに。

CS4334の寸感
・ノイズは無し。
・音場せまっ
・上と下の伸びがない
・1コイン(500円)

7/27・19:00〜 PCM1794でテスト!


ついでに、注文していた物が届いたので、つなげてみました。

さて、結果はどうかというと・・・

音は出ました。I2Sモードで、お勉強DACIIの信号線に突っ込んで動きました。
ただ、いくつかうまくいかないことがあります。
ヒロさんと同じくリセット?のせいか音が出ない時がある。
<これは、リセットICで解決しました。が、稀に出ないですねぇ。確実にするためには、ヒロさんに倣うのが良いかも(汗
 これは、CS4334の時は出ない問題でした。CS4334は、リセット信号を入れるピン自体がありません。
 PCM1794とうまくリセットの同期が取れていないのでしょうか??
しかし、CS8416のリセットをICに変えると、ほぼちゃんと音が出るようになったので、CS8416の問題だと思われます。
謎な挙動ですね。
参考に出来ないところ(笑
・CS4334の時は問題なかった96KHz以降が出ない。
・妙にノイジー


さて、これには困りました。信号線をシールドしないとだめなのかと思いGND線を信号線に巻きつけてみたりしましたがダメ。
そもそもCS4334の時には出ていなかった問題です。

色々悩んでいたのですが・・・ふと思い出しました。そもそも状態がCS4334と違うのです。

お勉強DACIIは、元々今も使用している物なので、DIR1703Eがついたままになっています。
電源をはずしてはいるのですが、ピンがついているので信号の跳ね返りやノイズ源になってしまっている可能性が非常に高いです。
CS4334は、外部からつなげるのを前提に考えて作っていたので、余計な物がついていないのですね。
原因分かりました。
DIR1703の3.3Vをカットすると・・・PCM1794のデジタルVDDもカットされちゃいます(笑
これではまともな音が出ないわけですね。

ちゃんと接続するには、もうパターンカットしかなくてあんまりやりたくなかったのですが、動作確認のためにカットしました。
このままでは消化不良もいいところだったので。

うーん、他にDACがないのでこれ以上進めるのはちょっと厳しいですね。
今回確認できたのは、

・I2Sモードでしっかりと音が出る。(CS4334)
・PCM1794とつなげて音を出すことが出来る。
・水晶を取り付けて動かしてとりあえず問題がない。音もしっかり出ている。
・リセットICも、問題なく動いている。


初めての基板製作としてはいい出来だと思います。
あとは、何かをつなげることを前提としたDACがあれば動作確認は問題なかったのですが、
CS4334だけ完璧では消化不良です。

 

 


・・・あったーーーーorz
そういえば、PCM1704を使うために、お勉強DACIIIを買っていたのでした。
しかも部品はそろってる。

すいません、土日に完成させます(汗

追加検証
仕方が無いので、CS4334で再検証。
・リセット回路、IC版ではどうか。
<問題なし
元々の物でも、CS4334では問題が無いのでした。

・クリスタル12.288MHzで本当に問題が無いか?
<44.1,48,96KHzが再生可能。
デフォルトの内部生成よりだいぶいい感じがする?
FMからラジカセに進化した感じでしょうか<どんな進化だ(笑
つまり、お勉強DACIIには遠く及ばないのでしたorz

今更ながらにPCM1794の実力に驚かされます。

さて、ここまでは、目で見えない検証になりましたが、
休みに入りしだい、オシロでの波形計測も見てみたいと思います。
クリスタルから本当にクロック出てるか実は心配なのです(笑


あ、そういえばPCM1794で使う時に注意事項ありました。
CS4334はVLが3.3Vでも5Vでも動くのですが、
PCM1794は何気に5Vでないとダメだったと思います。

データシートにも、5Vだのなんだのと書いてありました。

追記:どっちでも動きました・・・。
Schmitt-trigger input, 5-V tolerant
等と書いてあったので、すっかり5Vでないとだめかと思ったのですが、
5Vまで大丈夫ってだけみたいですね。
動作確認終了
さて色々紆余曲折ありましたが動作確認終了しました。
前回音が出なかった原因は、
・パターンカットしていない、DIRが繋がっていたせいとも考えられる。
・PCM1794のVDDに3.3Vが供給されていなかった。
↑これが重要
お騒がせしました。

CS8416+PCM1794で、44〜192KHzまでしっかり音が出るのを確認しました。

強制的に出力周波数を変えられるので、試してみたところ、16〜192KHzで「音は」出ます。
192KHz再生を、16Kとかに変更すると、すっごいスロー再生になります(笑

なので、しっかりと音が出るのを確認した周波数は44Khz、48KHz、96KHz、192KHzになります。

+PCM1794確認事項
VL+の電圧
3.3V、5Vにて動作。
フォーマットタイプ
DAC1794との連携の場合IIS(I2S)
fs
Uジャンパにて、192KHz状態でも128fsと256fs両方普通に音が出た。PCM1794に自動ロック機能があるのでこれ便利ですね。
エンファシス
ON/OFFで音の違いは感じられなかった。(デフォルトはOFF)
クリスタル
12.288MHz接続で問題ない。
クリスタルはソフトモードでないと機能しないようです
48x256=12288
192x256、192x128でのクリスタルも試してみたいかも。

当初の目的の、PCM1794につないで音を出す!の目標をクリアしました。
アートワークをちゃっちゃっと整えて、出せるようにしたいです。

オシロスコープの波形です。SCKの再生中です。
クリスタル使用時192KHz 内部生成時192KHz
96KHz 96KHz
44K 44K
クリスタルからの出力12.288MHz 自前のオシロ。日立製20MHz2chです。
ぱっと見てクリスタルとの違いは分からないですね。
あとは、クリスタルを24.576MHz(192x128)で試してみたいかな。

少しアートワーク変更して、ジャンパ設定できるところは、エラーLEDの部分以外全部ジャンパ設定できるようにしました。
あとは、試作にもまわしてみないとだめですね。
マニュアルはがんばって作ってます。もう少々お待ちを〜。

7/31
基板は完成しているのに待っている時間があまりにも無駄っぽいので、試作を依頼しました。
テストしてからじゃないとさすがに発送できないので、予定よりも大幅に早く、盆明けには発送できそうです。
レジスト色は青にしてあります。
アンケート内容は、次の生産(あればですが^^;)や、次作での参考にさせていただきます。


8/10基板到着!
ついに、試作に頼んでいた基板が到着しました。

ちなみにこれで全部ではないですよ(笑


こうしてみると、ちょっと分かり辛いですが、結構きれいな青色でています。
思ったよりもかっこよく仕上がってきました。

さて、バグがないか試作してみることにしましたが・・・
左側のところ見てもらえれば分かると思うのですが、なんか、電源部分のシルクがないですorz
謎の3パターンができてる状態に(汗
上から5V GND 5V です。どっちか5Vを入力にすれば、光受光機の電源がとれるでしょう。
受けがないのでテストできないのが痛いです。ちなみに、75オームも足りなくて4入力テストできてません。




サクッと作りました。

OSコンとか何気にどしどし使いました。
大きいOSコンだと入らないところもあるので注意です。
小さいOSコンは10V47μ。他は150μや330μを使っています。
DAIだけならこれぐらいで十分だと思います。

3.3V出力には直でOSコンを繋げないで、普通の100μつなげてます。その後に47μ入れています。


さて、動作試験風景。
相も変わらずCS4334です(笑

今までと違う所は、電源をDAIからとるようにして、完全にDAIに電源を繋げば動くようになっているところです。
これで中々良い感じで鳴ってくれてます。
あとは、DACを完成させて鳴らしたいですねぇ。

ちなみに、この状態で四隅、3ミリのネジでネジ止め出来ます。左上とかかなり怪しい感じですが、問題ありません。

あとは、4入力のテストができれば十分頒布可能なレベルになってると思います。
ピンを切り替えると一応音が出なくなるのでピンの機能はしているようです。

あと、予約いただいている方への発送ですが、未テスト部分のテストと盆が入ってしまっているので、盆明けになってしまいそうです。
予定よりは大幅に早く頒布できるようになりましたが、盆には間に合わなかったです。申し訳ございません。

 

8/18
光受信のアレが届きました。
さっそく4ch入力が出来るか試してみましょう。
構成は、同軸x2・光x2になります。



こんな感じで繋いであります。
0chと1chは光にして、2chと3chを同軸にするのが正解でしょう。


ついでに、こんな物も乗せてみました。
*↑意味ありません(汗

4入力切り替えですが、結果として問題ありません。
バッチリ4系統入力切り替えられます。

光を搭載する場合ですが、同軸の時に取り付ける抵抗はいりません。
直接0.01μのフィルムコンを通して石に入力します。
うっかり取り付けると音が出ない可能性がありますのでお気をつけを。

9/02
*マニュアルミスです

クリスタルについての仕様を読み間違えてました。
クリスタルが使用されるのはソフトモードでの場合で、
クリスタル入力のピンはハードモードではプルダウンされるのが正しいようです。
問題なく動いていたので勘違いしていました。
オシロで見て、変化が感じられなかったのは、クリスタルが機能していなかったからのようです。

何とか手を加えればソフトモードでも使用できそうですがそう簡単にできる改造ではないので、
そのままプルダウンして使用していただければと思います。
申し訳ございません。

2008/12/14
改めてマニュアルを見直す機会があり、外部クロックの部分でふと気づきました
データシート28Pの8.2ですね。

「データシート訳」
PLLがアンロックになった時、スペシャルクロックスイッチモードが有効になり、OMCKにインプットされたクロックは自動でRMCKに置き換わります。
ハードウェアモードでこの機能は、リセット後、OMCKピンのクロック立ち上がりで有効になります。
この機能を無効にするには、GNDかVLに繋ぐべきです。

この機能が有効になっている時、そして、クロックが切り替えられ、シリアルポートがマスターモードの時、OSCLKとOLRCKはOMCKインプットから供給されます。
クロックスイッチが有効で、PLLがアンロックの時、OLRCKはOMCK/256、OSCLKはOMCK/4です。
PLLのロックが外れると、VCOのクロックは外れるか、〜750KHzのになる。もしこのシステムクロックモードが有効でない場合、
PLLがロックされないで、定常状態の活動していない頻度に達したとき、OSCLKとOLRCKはVCOに基づくでしょう。


とあります。ハードウェアモードで水晶が意味ないと言うことはないようです。
ただ、実用上的な意味としてハードモードで使う意味はないかと。
SPDIFの入力がない時(PLLアンロック)に水晶の出力がされると言うことになると思うので、
(データシートにマトリクステーブルがあるので参照。テストパターンはOMCK11.2896MHzでSPDIFは48KHz。PLLがロック時は48Kが出てきています。)
実際のオーディオデータ出力に使われるわけではないはずです。
そこで、ソフトウェアモードで使用する、強制OMCK出力ビットフラグを使えば・・・ということでしょうか。
しかし、周波数や出力fsにより入力クロックを変えてあげなければいけないので複雑になりそうですね。
 

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